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社会福祉法人とやま虹の会 採用サイトです。

経営層・管理者へ聞いてみた!

経営層・管理者インタビュー 2021/11/19実施

※コロナ禍で実施したため、全員マスクを着用しております。
PROFILE

池田克己


理事長

松尾守


理事・特別養護老人ホームしらいわ苑施設長

古澤実千代


介護老人保健施設レインボー副施設長

西野清子


地域福祉部長・しらいわ苑事務長
※2021年11月時点

とやま虹の会は、住み慣れた地域で安心して暮らせるように、という趣旨がありますが、今後、各施設は水橋でどのような役割を担っていく予定ですか?

池田
当法人は1992年8月に設立され、来年30周年を迎えます。理念にありますように、地域の方々のさまざまな支援によって設立・運営され、地域との関わりを大事にしてきました。高齢者の人権と尊厳を守るケアと、地域で安心して暮らせる福祉のまちづくりに地域の皆さんと一緒に取り組んできました。いつでもどこでも誰もが必要なサービスを安心して利用できるように総合的なサービス体系として、最初に介護老人保健施設、次に特別養護老人ホーム、ショートステイや通所系のデイケア、デイサービス、ホームヘルパー、居宅介護支援事業所、地域包括支援センターの事業を運営しています。今後、高齢化社会が進行する中で、地域で安心して暮らせるように、高齢者のその人のステージに合わせて要介護にならないように、地域でのサークル活動や介護予防教室の開催、要介護になれば在宅生活に必要な訪問介護や通所介護サービス、在宅で過ごすためのリハビリを行うデイケア、一定期間入所してリハビリを行い、在宅復帰する介護老人保健施設、在宅生活がいよいよ難しくなれば、住まいとしての特別養護老人ホームに入所して頂く。そして施設では看取りも行っています。その人を最期まで虹の会がお世話させて頂く、こうした役割を担っていきたいと考えています。
松尾
理事長が言われた内容に尽きると思いますが、設立当初に中心となって創ってこられた方々が今、デイサービスや入所を利用されています。その人たちの願いに応えられるような施設・サービスを提供していかなければと思います。
古澤
老健の役割としては、介護報酬もですが、医療報酬も国は病床を減らそうとし、その通りになってきていますが、2年前に介護療養病棟がなくなり、介護医療院が新しくでき、老人保健施設との差がほとんどない状態になっています。今後、介護病床の縮小等も進んでくると思われますが、その中で生き残るためには、強化型で在宅復帰に向けた施設だということを明確に打ち出していかないと、地域からも求められないと思っています。
西野
住み慣れた地域で安心して暮らせるということでは、いろんな統計がありますが、やはり自宅で生活したいという方はたくさんいらっしゃって、例えば富山市の調査で、介護を受けながらどんな生活をしたいですかというアンケートでは、家族の介護で、またはヘルパー・デイ・ショートを受けながら在宅で暮らしていきたいという方が6割ほどいらっしゃいます。介護に対する不安は?という質問では、家族に負担がかかるのではないかというのが6割強あります。地域福祉部の役割としては、どのようにお手伝いして、住み慣れた地域で安心して暮らせるサービスの提供が出来るかだと思います。そのためには生活支援、自立支援、重度化防止の3点を基本にしてサービス提供に努めていきたいと思っています。

各施設のその施設で働く魅力について教えて下さい。

古澤
富山県で46ある老健のうち超強化型は9〜10施設。レインボーはその中の一つで、基準を満たさなかった月はひと月もありません。在宅復帰に持っていけるという役割が明確になっている点が魅力です。また、超強化型だと月に15〜20人の入れ替わりがあります。病院の地域包括ケア病床や医療療養病床よりも回転が早いんです。2倍3倍の回転率になります。入所されてから、しっかりと関わって、ちゃんと自宅に帰れるようになったよねと退所を迎えられるのは非常にやりがいを感じられるようになったという職員が多いです。特にリハビリ職です。病院と老健でのリハビリ職が行う業務はあまり違いがありませんが、入所から退所まで通してしっかりみれることが魅力の一つです。
また、業務の工夫をして、自分達の小さな意見でも反映されるということで、日常的にポストイットで意見をもらって、随時対応して返事を返しているので、どうしたらこの業務ができるか、どう改善したら上手くいくのか、という声が多く聞かれるようになっています。
松尾
しらいわ苑はユニット型個室なので、ひとりひとりの生活に沿ったケアを出来るという点。それを支える職員が委員会やカンファレンスを通して、良い介護をしていこうと知恵を出し合っています。それを形にしたいなと思っていて、今年中にマニュアルを作りたいと思っています。出来上がったマニュアルはそれで完成版ということではなく、常にブラッシュアップしていきます。今は、しらいわ苑だけですが、地域福祉部やレインボーとも相談しながら、とやま虹の会として統一したものにしていきたいという展望を持っています。とやま虹の会の標準ケアを作っていきたいと頑張っている、そういう勢いも一つの魅力じゃないかと思います。
西野
地域福祉部には、いくつもの事業所がありますが、施設と大きく違うのは、24時間365日その人をみるわけじゃないので、通いであったり、訪問であったり、その方の生活の一時でしかないんですけれども、それぞれの事業所が連携して、その方を支えているということ、地域の方との連携、助け合いをしていく中で、ご本人やご家族の意見・感想もダイレクトに返ってくるという点は非常にやりがいがあると思っています。

各施設の5年後、10年後の展望について教えて下さい。

池田
これまでもそうですが、地域で元気な時から関わって、介護サービスが必要になれば、虹の会のサービスを使って頂く、そして最期までその人をお世話する、という役割を引き続き担っていきたいと思っています。地域で元気なつながりを、というとサロン梅の湯の活動です。地域の皆さんが支え合って、生きがいづくりをしています。コロナ禍で地域との関わりが充分に作れませんが、コロナ前であれば、月に1回オレンジカフェを開催していたり、虹の橋でミューズのフロアを借りて、健康教室であるとか趣味の取り組みなどを行っていましたが、少しずつ感染対策をしながら再開出来れば良いと思っていますし、24時間365日支えられるような仕組みをつくっていきたいと思っています。
松尾
施設の職員も地域の人たちのことがわかって、地域福祉部の職員も施設での過ごし方もわかってくれば、イコール自分の役割を自覚することになると思います。その為には、職員の配置換えも必要だし、虹の会がどう関わるのかを統一してみんなが認識するという学習も必要だし、そういう中で必要に応じたサービスを提供していきます。実際はその都度、介護報酬改定もあるため、それに応じてサービスの提供も変わっていくと思いますが、それに左右されないものをしっかりと認識していく必要があると思っています。
西野
水橋地域は富山市の中で最も高齢化率が高いと言われています。ですが、介護認定の認定率はまだまだ低い状況です。先程の我々が目指している住み慣れた地域で安心して暮らせるようにするには、向こうからの相談を待つのではなく、もっと我々が出向いて、どうやっていけるのかということ。理事長が言われた通り、いろんなサークル活動であったり、地域に出向いていって、啓蒙活動であったり介護予防教室であったり、いろんな可能性を持っていると思いますので、5年後10年後、虹の会として役割を果たしていけたらと思っています。
古澤
まずは基本的には存続していることが大事だと思います。職員自らがいろんなことを考えて、職種を越えてみんなでどうつくっていこうかと考えていく職員を増やして、継続していけたらいいなと思います。人づくりの点では特に思います。また、最初に言ったように、中間施設として、医療の世界がかなり厳しくなるはずなので、その代わりを担えるような老健として存続していきたいと思います。

5年後、10年後を担っていく若手職員の育成方法について教えて下さい。

古澤
いろんな事業所がありますが、資格を持ったところだけで何年もずっとそこにいるんじゃなく、いろんなところを見て回るからこそ、総合的に育つと思うので、施設として虹の会としてどんどんやっていかないといけないと思っています。それが育成の第一歩かなと。
西野
古澤さんの言われた通り、特に若手職員は核家族の中で育っているので、高齢者に対しても学校で学んだだけだと思うので、いろんな考え方・見方ができる職員が少なくなってきていると思います。いろんなそれぞれの施設や事業所を経験することで、いろんな知識を得て、いろんな見方ができるようになると思います。
松尾
今やっている個人育成面接をしっかり定着させるということが、お二人が言われたことと合わせて大事なことだと思っています。まだまだ面接の前の法人全体の目指すもの、各部署の方針、それと自分のこういう介護がしたいという主体的な考え、それらを十分準備して面接に臨むということがまだまだ出来ているとは言えません。まずはそれをしっかりやって、目的意識をもった職員を育成していきたいと思っています。振り返って、自分がどう成長したのかを自覚できるような、そのためのバックアップというか、研修等かかる費用の援助などもやっていきたいと思っています。

とやま虹の会は常に「質の高いケア」を目指していますが、各施設の具体的な取り組みについて教えて下さい。

古澤
老健は、介護も看護もありますが、看護という点では、尿路感染症等の一定の治療は出来るようになっているので、月に1回学習会等を持ちながら、どんな風に、いかに早く利用者さんの状況を捉えるかといった部分では力がついてきていると思います。介護は、質が高いかというと、まだどの程度の位置にいるかはわかりませんが、決して高くはないと思っていて、それを解決するために、他から学ぶ、他の施設と交流するとか、近隣施設に見学に行くとか、そのような機会をつくっていくことが自分たちの役割であって、いろんな仕掛けを作りながら、質を高める段階だと思っています。
松尾
最初にも触れましたが、しらいわ苑のマニュアルづくりをこの2年ぐらい取り組んでいるんですが、これまでの研修で得た知識や技能を持ち寄って、今やっている実際の介護の方法をそれに照らしてどうなのか、ということをやりながら、しらいわ苑としてのマニュアルを作る過程でそれを活かしています。まだ不十分ですが、もうすぐ冊子になります。まずたたき台が出来るので、今後は、リハ職、看護、いろんな職種の知恵をまたそこに盛り込みながら、もう一つのマニュアルを作っていきたいと思っています。これは何回も言いますが、完成されたものではなく、常に振り返り、見直しをしながら、一番新しい科学を取り入れたもの、反映したものにしていきたいと思っています。委員会の見直しも2年ぐらい前からやっていますが、これも各部署のミーティングや部会とも連携しながら、職員の創意工夫が活かされるようなものにしようと、少し突っ込んだ検討をやっています。それを自分の中に刻み込んでいくという意味では、個人育成面接などを通じて、OJTが機能するようにやっていきたいと思います。
西野
一つ一つの事業所は小さいので委員会等はありませんが、コロナで減りましたが、研修とかe-ラーニングを、参加するのは個人ですが、個人のものだけにはせず、事業所全体として深められるように、フィードバックする機会、部会であったり、事例検討会等をやっています。
古澤
フロアだけになりますが、2年前から部署導入マニュアルというものを作っていて、1年間で習得すること、自分の専門職の業務だけではなく、施設の管理や安全といった全体が捉えられるような、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年間という導入マニュアルがあります。そのマニュアルを使うことで、変則勤務の中であっても、どの位置にあるのかが一目瞭然で、教育を受ける側も自分の足りないところがわかるし、教える側もわかりやすく、役に立っていると思います。他の部署も異動がある時に、整理しながらきっちりと見直すことが大事だと思います。

どの業界でも管理職の育成が課題となっていますが、各施設の管理職育成方法について教えて下さい。

古澤
まず世の中の基本となる管理とは、といったスタンダードな管理の基準を外部に学んで、その基礎があって、介護施設ではどうなのか、ということになると思っています。基本が抜けて、今必要なポイント的な指導になっている気がします。しっかりと力をつけていくような、その人に応じた項目、研修等を一緒に考えていきたいと思っています。
西野
小さい事業所なので、みんな所長クラスになってくるので、それぞれがいろんな発想、業務改善であったり、ケアの方法とか、中には事業所の規模から見直そうという意見も出してきます。そういうことを、どう成功に結び付けるかという手助けをしながら、成功体験をもとに、管理というものはどういうものかということを一緒にやりながら伝えていっています。
松尾
個々がe-ラーニングを通じて自己啓発をし、それを基本にしながら、主任会議だとかそういった会議の中に少し時間をとって、中間管理職の役割というテーマで学習をする、そういったことをやっていきたいと思っています。

各施設の強みを一言で教えて下さい。

古澤
職種を越えて気軽に相談できる、わからないことがあればなんでも相談できるということかなと思っています。職員はみんなお互いに助け合いながら仲良くやっていると思います。リハビリも入所も通所も関係なくみているので、そういうところが存続の強みにもつながっていくのかなと思っています。
松尾
ひとりひとりの向上心というものではないかと思います。
西野
利用者だけではなく、例えば通所の送りであったり、訪問ということでは、家族や家庭をみれるというところでは、自分達がやっていることが在宅生活を支えているという実感につながっていると思います。

今後、新しくチャレンジしたいことはありますか?

池田
介護業界で人手不足が深刻になっている中で、どう若い人たちに介護の魅力、働き甲斐を発信できるか。介護・福祉施設に働くものとしても、役割があるんだろうと思っています。今年の夏休みも小学生や高校生の体験がありましたが、地域の方も気軽に施設に来て頂けるような、また逆に私たちも地域にどんどん出ていけるようなことをやっていきたいと思います。就職した職員の中に、小学生の頃にかけはしでの体験、14歳の挑戦をした職員もいます。そこから介護の道を志して来てくれたということも。そういった意味では、家族構成が核家族化してなかなかおじいちゃんおばあちゃんと触れ合う機会が少ない中、未来の介護を担っていける人を育てていきたいと思っています。
松尾
関連しますが、地域のボランティアさんとか、いろんな団体の人たちと虹の会がどう現在進行形で結び付いているかということを、管理職の中で認識することにチャレンジしたいと思っています。どうしても日々の利用者さん、ご家族のところで止まってしまうことがありますので、そういうことを認識できるようなことをやっていきたいなと思っています。
古澤
外部評価、第三者の評価をしっかり受けて、常に新しい気持ちで取り組んでいく組織であることが大事だと思います。2〜3年後ぐらいに評価を受けられるようになれればいいなと思っています。
西野
先程と同じ内容になりますが、こちらから出向いていく、地域へ、サークルへ参加していくということをどんどんやっていきたいと思います。地域との連携、地元と一緒に支えるという職員の意識を高めていきたいと思います。

最後に、就活生へのメッセージをお願いします!

池田
私たちの法人は高齢者の人権を大事にしたケアをしていこうと、そのためにその人に必要なサービスを提供しようということで、総合的な施設体系をつくって取り組んでいます。そういった意味では、様々な場面での体験ができます。在宅サービスや施設サービスや居宅介護支援であったり、そういったことを経験しながら、スキルアップができる法人です。もう一つの強みは、看護師やリハビリや介護や相談員などの多職種が共同してひとつの目標に取り組むという学び、成長できる職場でもあります。是非若い皆さん、学んだことを活かして一緒によりよい介護に取り組んでいきましょう。
松尾
福祉とか医療や介護というものが年々厳しくなっていく中で、こういう分野に自分の進路を選ぶということを考えておられる人の尊い気持ち、それを無駄にしないように医療や福祉を良くしていくということを期待された法人ですので、直接的、間接的にやりながら、目の前の利用者さんに精一杯つくすということを虹の会はやっています。自分の待遇が良くなるには、全体が良くならないと幸せにはなれませんので、一緒にやっていきましょう。
古澤
独りぼっちにしないということと、どう介護や看護にあたっていけば良いかということを一緒に考えていきたいと思います。よろしくお願いします。
西野
いろんなサービスがあるということは、いろんな事業所、いろんな働き方ができる法人だということで、働く者にとっても、人生の中でいろんな段階、結婚や出産を迎えると思いますが、その時その時で、働き方を選べるのが強みだと思います。経験によって、居宅介護支援事業所もありますし、スキルアップや社会福祉士を取得するとか、ケアマネを取得するとか、そういうことも活かせると思いますので、非常に働き甲斐がある法人だと思います。

みなさんお疲れ様でした!これからの虹の会をお願いします!